2010年7月18日日曜日

相談員について

最近、目の当たりにすることが多かった話です。

お子さんやご自身について相談したい人は、何らかの事情を抱えています。
その事情を変える・またはその事情を踏まえつつ改善できる糸口を求めています。

その相談者に対して、
社会の状況がよくないのだと囁き(煽り)、
学校や教育委員会との対決姿勢を促すかのような相談を進めるのはいかがなものでしょうか。

不都合が生じている制度やその運用について、
何らかの働きかけを続けることは、とても大切なことです。

しかし、その働きかけのみに時間と労力を費やしすぎたために、
学校との関係が悪化したり、
親・保護者が疲弊してしまったりする状況は、
「今」困っている子どもの環境を良くしていこうという方向性から逸脱しているように思えてなりません。

目先に仮想敵をつくることで、
相談者に見せかけの目標を提示する相談支援は、
相談の質にかかわるものだと思います。

相談員は、
相談者である親・保護者や子ども自身が、
自分の進むべく道について、(「今」をより良くしていくために)
周囲を信頼しながらも依存せず、
自分で決めていけるようなサポートをしていくものだと思います。
それが、今すぐではなく、長い先の話であっても、
見失ってはいけない目標です。