2023年1月12日木曜日

むかい・となり

 みなさん、こんにちは。

先日、ある先生と話した話題です。

「『向かい合う角』の“向かい合う“って、実は難しい概念なんじゃないかって思って…」

小学校の算数では、図形の学習をしていると「向かい合う辺、向かい合う角」という言葉が出てきます。同様に「となり合う辺、となり合う角」という言葉もよく出てきます。

この「向かい合う・となり合う」という言葉が指す位置関係、よく考えると確かに曖昧なまま使っている子、よくわかっていない子がいるかもしれません。

「うちのとなりの公園」

あれ?おうちの人との話では、通りを挟んだ向かい側に公園でよく遊んでいると聞いたような…

「向かい」…向かい側の人(家)、お向かいさん

自宅や自分がいる場所から見た正面(またその近く)を示すときに使います。このとき相手になる人や建物は自分の方を向いていることが多いです。通りを挟んだ家が玄関側でなかったとしても「お向かいさん」と言いますが…

向かい合ってはいない、すぐ横など、そばにある関係が「となり」です。

今回、話題になった言葉には、これらの「向かい・となり」に「合う」が加えられています。「合う」はお互いに正面を向いている位置関係を指しています。だから「となり合う・向かい合う」ですね。

お互いに正面を向き合う…この関係は人と人(建物の正面と相手の建物の正面)など顔や表情を視覚的に認識するという行為が伴います。

似ている言葉に「向こう」がありますが、これは自分から見た向きはあまり意識せず使うことがあります。

この言葉に関わりなく、位置関係として算数では理解しているお子さん、言葉も実際の位置関係もうまく使いこなせていないお子さん、それぞれに合わせて、その特徴をつかんでもらえるように指導にあたることもあります。


ご家庭で、ことばの解釈がうまくかみ合わないなどのお困りがありましたら、ご相談くださいませ。